Sea Side Apostle

気に食わないことから目をそらします。

『卒業ですね』は「国木田花丸」と「時の流れ」の話である

ラブライブ!サンシャイン!! 楽曲『卒業ですね』の解釈を行っていきます。

前提

僕はこのブログのタイトルにあるようにGOD(公野櫻子さん)の記述を信用する立場を取っています。
アニメの設定に関しては全く知らない顔をして進めます。
今回に関してはそんなに問題ではないと思いますが。

予備知識

9人グループAqoursは3人ずつのミニユニットを抱えています。
今回の楽曲『卒業ですね』はそのミニユニットがいち"AZALEA"の楽曲となっています。
同時リリースされた2曲と合わせて、この3曲は「卒業」をテーマとした楽曲です。
この『卒業ですね』を歌うAZALEAのメンバーは、1年生の国木田花丸と3年生の黒澤ダイヤ松浦果南です。

先に言うと僕はこの歌詞を国木田花丸の唄うものだと解釈していますので、そう思ってもらえたら読みやすいと思います。

歌詞

ここから 右、左へ
あなたと私は
それぞれの未来選ぶでしょう
もう会えなくなるのでしょう

いくつもの夢を分かち合い
季節が過ぎ去る この速さ

卒業ですね
今までの私達から
手を離してしまったのは何故でしょう
いつの間にか少しだけ
大人になったと感じてるの
たぶんね きっと誰もが通る道ですね

お別れ告げるまえに
貴方も私も
思い出のなかを泳ぐでしょう
もう会えないって知るでしょう

出会えた喜び 悲しみを持ってた
それでも悔やまない

卒業だけど
忘れないで抱きしめていたい
いつか懐かしいときめきに変わる
二度とないってわかるのは
もっとずっと先ね
今は遠ざかるだけ そして明日は別の道ですね

いくつもの夢を分かち合い
季節が過ぎ去る この速さ

卒業ですね
今までの私達から
手を離してしまったのは何故でしょう
いつの間にか少しだけ
大人になったと感じているの
たぶんね きっと誰もが通る道ですね

曲のテーマ

曲のテーマを見るならサビを見たらいい(多分)ので見てみると

今までの私達から
手を離してしまったのは何故でしょう
いつの間にか少しだけ
大人になったと感じているの

と問いかけがあるんでこのへんがテーマでしょう。
僕が腑に落ちる解釈としては

「どうして手を離した?」
「時間が経ったから」(行間)
(それを受けて)「少しだけ大人になったと感じてる」

と言ったところでしょうか。このほかにも

季節が過ぎ去る この速さ

いつか懐かしいときめきに変わる

二度とないってわかるのは
もっとずっと先ね

とこれから先のことも含めて時の流れのことを多く歌っています。
『サクラバイバイ』、『Guilty!? Farewell party』は共に別れる相手についてどう思っているだの そういう話をしているのに対し、『卒業ですね』のメインテーマは「時の流れ」です。
でも「別れ」に対して言及していない訳でなく、大きく違った形でこれに向き合っているので見ていきましょう。

卒業に関する感情の起伏

さて、前述した他の2つのミニユニットの楽曲『サクラバイバイ』、『Guilty!? Farewell party』の歌詞を見てみると

お別れってわかっていても 笑顔、笑顔、だ!
泣かないよって手を振った

熱いままの胸が痛いね

と言ったとおりサクラバイバイは感情の裏返しでありますがまあ、高まった気持ちを表しています。
ところが『卒業ですね』の歌詞を眺めていて直接的に感情らしいことに言及しているのは

出会えた喜び 悲しみを持ってた

とあります。
しかしこれがまあ直後にこう続くんですよね。

それでも悔やまない

もう何かしらの感情は持ってはいたけれど、今はどうこう言わずに気持ちを割り切ったと。
恐らく歌詞からして卒業式前夜とか、そういう時期なんですがその時点でこの心境にたどり着いていたというの、恐ろしい。

「別れ」に直面して

さて、上で感情を割り切ったと解釈しましたが、この精神の成熟加減についてもう少し話します。

誰もが通る道

1番僕が好きなフレーズなんですが、

たぶんね きっと誰もが通る道ですね

と来ました。1年間濃密な時間を過ごした相手と離れ離れになることに関してこのような言い方ができるってなんなん。普通泣くやろ。 *1
普通は(?)卒業のようなありふれたものであっても、いざ自分の体験となると特別なものと感じてしまうと思うんですが、 それをバッサリと切り捨ててしまうあたりは国木田花丸さんの読書量の多さに裏打ちされてるんじゃないかなぁと思います。「あ、本で見たことある」 、と。
これだけじゃなくもう一つ。国木田花丸さんはこうも言っています。 *2

オラはお寺の娘に生まれたけど、大好きな小説を読んでるといっつも思うんだ。どこに行っても誰といても、しょせん人間は1人なんだなぁって。そんなオラの気持ち、わかってくれる人がいたら嬉しいずら♪

1番最初の自己紹介で「しょせん人間は1人なんだなぁって」と言い放つ国木田花丸さん。このように「別れ」に動揺しないことも納得がいった。

「会えなくなる」のは誰か?

ここから 右、左へ
あなたと私は
それぞれの未来選ぶでしょう
もう会えなくなるのでしょう

上で歌を国木田花丸の心境を表した曲だと解釈しました。
では「あなた」は誰かと言うと黒澤ダイヤ松浦果南と考えるのが自然。
では3年生の卒業を機に国木田花丸はこの2人と離れ離れになるのか? というとそうともいい難い。
黒澤ダイヤは県外の大学を志望してはいる*3ので仮にそうなったら県外に行くが会えない距離に行くとも限らない *4。少なくとも松浦果南は現在のように実家暮らしを続ける可能性が高い。 *5 *6 そうなると果南の方は学校が変わると通学路で淡島を毎日通過することになるし、その気になれば毎日顔を見ることだってできるでしょう。
となると「右、左」を空間的に離れることと解釈すると*7不都合が出てきそうです。 同様に「あなた」も。 そこでこれ。

思い出のなかを泳ぐでしょう
もう会えないって知るでしょう

ここで効いてくるのが「思い出のなか」であって、 このあなたは物理的な個体ではなく「『スクールアイドルをしていた頃の』あなた」です。

「右、左」も「会えない」も物理的なことではなくて、立場、またそれによって会えないことを指しているんですね。そしてその背景にあるのが「時の流れ」と。

今は遠ざかるだけ そして明日は別の道ですね

これもまた「それぞれの未来」の言い換えで「別の道」と来てます。

青春に関する観念

このパートは僕のすこポイントをあげるだけです。考察要素はないです。

たぶんね きっと誰もが通る道ですね

僕がラブライブ!サンシャイン!! に求める観念がある。
卒業だってそうだし、学校が好きで、部活やって帰りがけにアイス食べて。そんな当たり前でどこにでもあることが愛おしく思う。

二度とないってわかるのは
もっとずっと先ね

すき。いい年になっても形式上制服を着てデートするのはできるけど*8本質的にはどうなのって感じ。
100万回くらい言ってるけど、多感な時期に色んな経験をして子どもから大人になることを、青春だと思うんですよ。 青春を通して大人になるわけですが、一応わかりやすい区切りとして卒業式やら成人式があるわけですが、 自分のメンタルを考えて「ハイ今大人になったわ!!!」って思うことってないと思うんですよね。 ふと昔のことを思い出してみて自分の若さやら未熟さやらに笑ったり後悔してみたり、 そういう時に手が届かないなぁって思うものが青春なんだと思ってます。
なんでこの歌詞は刺さりまくった。
この青春観念とStep! ZERO to ONEの話もしたさがある。

青春とは関係ないけど 「思い出のなかを泳ぐ」も大好き。 表現がまず好き。
割り切ってはいるもののちゃんとそれまでの出来事に思いを馳せて慈しんでいる様子が伺える。
卒業式の朝起きて歯を磨きながら、通学路を歩きながら、一人頭の中の思い出のなかを泳ぐんだ。
あと好きなのは曲頭の電子音が思い出の海に聞こえる。

まとめ

「時の流れ」、つまりは諸行無常をテーマにした、美しくもあり 「国木田花丸」をバチクソに解釈した歌詞を錬成した畑亜貴さんはすごい。 しかも青春の観念が僕好みすぎた。

全人類CDを手に入れてOff Vocalの思い出のなかを泳ごう!!!!!

あとAZALEA名古屋からこの曲を4ヶ月以上は聞きたくて待ってるんですわ、頼む。

*1:僕は小中高ロクに友達がいなかったので泣きませんでした

*2:1st fan book p44を読もう!

*3:SSDダイヤ編を読もう!

*4:浦の星女学院の学力レベルが分からないのでなんともいい難い

*5:トワイライトタイガー回を読もう!

*6:果南は既にセミプロ、現在2人で忙しくしているのに果南1人でどこかに行くのか? etc...

*7:そんなやつはいない

*8:要出典